
引っ越し準備で家がバタバタ…うちの猫、ずっと落ち着かない…



長距離移動、鳴き続けたらどうしよう?
嘔吐や粗相も不安…



新居でも隠れて出てこないかも…今からできる対策を知りたい!
こんな不安、じつはほとんどの猫飼いさんが通る道です。
私も九州から東京まで猫2匹と大移動を経験しました。
この記事では元・動物看護師&宅建士の視点から、
引っ越し前・当日・新居到着後の具体策をやさしく解説します。
正しい準備と手順さえ知れば、猫も飼い主も無理なく乗り切れます。
- 猫が引っ越しでストレスを感じる理由
- 引っ越し前にやるべきストレス対策
- 移動当日に気をつけること
- 新居でのストレスケア
- ペット可物件の注意点
- ストレス軽減に役立つ安心アイテム



読むだけで、いま何をすればいいかが一目でわかり、
安心して当日を迎えるための自信がつきます。
筆者と2匹の猫が実際に体験した長距離引っ越しについては、こちらの記事で詳しく解説しています⇩


猫はなぜ引っ越しでストレスを感じるの?
引っ越しは私たちにとって新しいスタート。
でも猫にとっては、安心できる縄張りを失う大事件なんです。
この章では、なぜ猫は引っ越しでストレスを感じるのか解説します。
大切な縄張りを奪われる不安
猫にとって家は安心のテリトリー。
だから匂いや景色が変わると「ここ大丈夫?」と不安でいっぱいになっちゃうんです。
- お気に入りの場所がなくなる
- 壁や家具のい匂いがガラッと変わる
- 知らない空間に戸惑って隠れてしまう
平気そうに見えても、多くの猫はごはんを食べなくなったり、隠れっぱなしになったりするんですよね。



だから“いつもの匂い”を持ち込むのが大事。
毛布やおもちゃを一緒に置くだけで安心感が全然違います。
移動の揺れや騒音による負担
長時間の車や電車の揺れ、大きな音も猫にはストレス。
普段落ち着いている子でも、体調を崩しやすくなります。
- 振動や騒音で呼吸が浅くなる
- アナウンスや人の声にビクッとする
- 車内の暑さや寒さでぐったりする
慣れているように見えても、引っ越しの移動は“いつも通り”にはいかないんです。



移動が負担じゃない猫ちゃんはいません。
だからこそ、少しでもストレスを減らす工夫が大事なんです。
飼い主の不安が伝染する
猫は意外にも飼い主の気持ちにとっても敏感。
私たちが不安そうにしていると「何かあるの?」と同じように落ち着かなくなるんです。
- 大きな声や慌ただしい動きに反応する
- 荷造りで部屋が変わりソワソワする
- 人の出入りが増えて落ち着けない
「うちの子は大丈夫」と思っていても、知らないうちにストレスを抱えていることが多いんです。



声は落ち着いて、動きはゆっくり。
それだけで猫の安心感はぜんぜん違います。
引っ越し前にやるべき猫のストレス対策
引っ越し当日を落ち着いて迎えるためには、事前の準備が欠かせません。
ここでは、猫のストレスを減らすために飼い主ができる4つの対策を紹介します。
事前対策①キャリーケースに慣れさせるトレーニングをする
引っ越しではキャリーが必須。
でも普段から慣れていないと「怖い箱」にしか見えず、入れるだけで大暴れしてしまうこともあります。
- キャリーを部屋に置いて自由に出入りさせる
- 中に毛布やおやつを入れて安心できる場所にする
- 短時間のドライブで少しずつ慣らす
「うちの子はキャリー嫌いだから無理」と思うかもしれません。
でも毎日少しずつ触れさせれば、多くの猫はちゃんと慣れてくれるんです。



キャリー=安心できる場所。
この認識を作っておくと、当日の負担がぐっと減ります。
事前対策②落ち着けるアイテムを用意しておく
猫は匂いで安心する生き物。
お気に入りの毛布やタオル、フェロモンスプレーがあると、知らない場所でも落ち着きやすくなります。
- 普段から使っている毛布やベッド
- フェロモンスプレーをキャリーや部屋にスプレー
- 好きなおもちゃを持ち込む
だけど、ここで大事なポイントが「慣れていること」。
なので引っ越し当日初めて使用する、なんてことにならないよう事前に試してみてくださいね。



“いつもの匂い”が猫を安心させる。
慣れたアイテムを持ち込むことが最大のストレス対策です。
事前対策③動物病院での健康チェックと薬の準備
長距離移動の前には健康状態をチェックしておくと安心です。
必要に応じて、酔い止めや落ち着かせる薬を処方してもらうのも一つの方法。
- ワクチンや健康診断を済ませておく
- 酔い止めやサプリを準備しておく
- カルテや薬を持参しておく
「うちの猫は元気だから病院はいらない」と思う方もいます。
でも移動中の体調変化は予測できないもの。備えておくだけで安心感が違いますよ。



「事前の準備」が飼い主の安心にもつながります。
特に持病がある猫ちゃんは、
健康チェックを必ず済ませておきましょう。
事前対策④荷造り中は「猫専用スペース」を確保
荷造りで部屋が騒がしくなると猫は落ち着けません。
あらかじめ静かな部屋を「猫専用スペース」にしてあげるのがおすすめです。
- 人の出入りが少ない部屋を選ぶ
- トイレ・水・キャリーをまとめて設置
- お気に入りの毛布やおもちゃを置いておく
「荷造りに集中したいから無理」と思う方もいるかもしれません。
でも専用スペースがあるだけで猫は安心し、結果的に作業もスムーズに進みます。



静かな部屋があるだけで猫は落ち着けます。
「ここなら安心」と思える空間を用意してあげましょう。
事前対策⑤引っ越し先の動物病院を調べておく
慣れない新居では猫の体調を崩すことがあります。
そんなときすぐに相談できる動物病院を事前に調べておくことは、とても大切なんです。
- 口コミや評判を確認しておく
- 夜間診療・救急対応の有無を調べる
- 初診時に必要な書類や料金もチェック
引っ越し直後は環境の変化で食欲不振や下痢などを起こしやすい時期。
すぐ駆け込める場所を知っているだけで安心感が違います。



新居に着いたら動物病院の場所を把握。
「いざ」というとき備えておけば、猫も飼い主も安心できます。
猫と長距離移動当日に気をつける3つのポイント
いよいよ引っ越し当日。
猫にとっては、車や新幹線、飛行機の音や揺れが大きなストレスになります。
ここでは、移動中に猫が安心して過ごせるように、特に気をつけたい3つのポイントを紹介します。
① 温度と静けさをキープする
猫は音や温度の変化にとても敏感。
直射日光やエアコンの風が当たらない場所にキャリーを置き、
できるだけ静かな環境をつくってあげましょう。
- キャリーは膝の上や足元など安定した場所に
- 新幹線では直射日光の当たらない位置を選ぶ
- フェロモンスプレーでリラックス効果をプラス
「少しぐらい平気でしょ」と思ってしまいがちですが、ほんの数度の温度差や音でも猫にとっては大きな刺激。
できる限り安心する空間を整えることが何より大事です。



静かで穏やかな環境が、猫の心を落ち着かせるいちばんの薬です。
② 水分補給と簡易トイレの準備
長時間の移動では脱水に注意が必要です。
携帯用の給水器を使ってこまめに水を与え、簡易トイレを準備しておくと安心です。
- ペットボトルに取りつけられる携帯給水器を活用
- ペットシーツを敷いた簡易トイレをキャリーに設置
- 車なら休憩ごとにトイレや水分をチェック
「移動中にトイレなんて使わないでしょ」と思うかもしれません。
でも、用意しておくだけで飼い主の安心感が違います。何より“備え”が猫を守るんです。



トイレと水は猫の安心セット。
備えておくだけで、もしもの不安が減ります。
③ 飼い主が落ち着いて行動する
猫は飼い主の気持ちを敏感に感じ取ります。
焦ったり不安そうにしていると、その雰囲気が猫にも伝わってしまうんです。
- いつも通りの声で優しく話しかける
- 慌てず、落ち着いた動作を心がける
- 猫が鳴いても焦らず見守る
「鳴いてるからかわいそう」と思ってキャリーを開けたくなりますが、これは逆効果。
猫が落ち着くまで静かにそばにいてあげるのが一番です。



飼い主が落ち着いていれば、猫も安心します。
“いつも通り”が最高のストレス対策です。
新居に着いたらすぐにできる3つのストレスケア
長距離移動を終えた猫はクタクタ。
新しい家に着いた瞬間から安心できる環境を作ってあげることが、ストレスを減らすポイントなんです。
新居を見つけるときの選び方や注意点は、こちら⇩の記事で詳しく解説しています。


① 最初は1部屋だけに限定して慣れさせる
いきなり家全体を開放すると、猫は広さと匂いの変化に圧倒されます。
まずは1部屋だけを使って「ここは安全」と思わせるのが効果的です。
- トイレ・ごはん・水を同じ部屋に置く
- キャリーやお気に入りの毛布もその部屋へ
- しばらくはドアを閉めて外に出さない
「最初から全部の部屋を自由にさせたほうが早く慣れるのでは?」と思う方もいます。
でも逆にストレスで隠れっぱなしになる危険もあります。



隠れられると猫の健康状態もわかりにくくなるので、
まずは1部屋で様子見させるのが◎
② 旧居の匂いがついた毛布・おもちゃで安心感を与える
猫にとって「匂い」は何よりの安心材料。
旧居で使っていた毛布やおもちゃを持ち込むと、新居でも落ち着きやすくなります。
- 毛布やタオルは洗わずにそのまま持ち込む
- よく遊んでいたおもちゃを置く
- キャリーの中にも旧居の匂いを残しておく
「せっかく新しい家なんだから全部新調したい」と思う方も多いですよね。
でも猫にとっては古い匂いのほうが安心できるんです。



“いつもの匂い”が猫の心を落ち着かせる。
新しい家でも安心できる鍵はここにあります。
③ 猫に対していつも通りに接する
猫は飼い主の態度にとても敏感。
新しい家では「いつも通りの落ち着いた接し方」が、猫に安心を与える一番の方法です。
- 大きな声を出さず、普段通りの声で話しかける
- スキンシップは猫が近づいてきたら応じる程度にする
- 「ごはん・遊び・トイレ」のリズムを変えない
「新居に早く慣れさせたい」と思ってかまいすぎると、逆にプレッシャーになることもあります。
時間をかけることが一番の近道なんです。



焦らず、いつも通りの接し方で。
それが猫にとって何よりの安心材料です。
猫の引っ越しストレスを減らす便利アイテム3選
引っ越しのストレスをゼロにすることはできません。
でも専用のグッズを活用すれば、不安や緊張をぐっと和らげることができます。
① フェリウェイなどのフェロモンスプレー
フェリウェイは猫が安心するときに分泌するフェロモンを再現したスプレー。
キャリーや新居の部屋に吹きかけるだけで、リラックス効果が期待できます。
- 移動前にキャリーの内側にスプレー
- 新居の部屋や毛布に軽く吹きかける
- スプレーではなく拡散器タイプもある
「効き目は猫によるんじゃ?」という声もあります。
確かに個体差はありますが、多くの猫でリラックス効果が確認されているんです。



お守り代わりに用意しておくと安心。
猫の不安を和らげる強い味方です。
② スペースが広がるキャリーバッグ
長距離移動では、猫が狭いキャリーの中で窮屈に感じやすいもの。
そんなときに便利なのが、「広がるタイプのキャリーバッグ」です。
移動先や休憩中にスペースを広げてリラックスさせてあげられます。
- サイドがメッシュで通気性も抜群
- 広げると猫が寝転べるスペースに変身
- 休憩中に広げてストレスを軽減
「大きすぎて持ち運びが大変そう」と思うかもしれません。
でも折りたためるタイプなので、車移動はもちろん新幹線でも便利なんです。



広がるキャリーは“移動中の安心スペース”。
猫が落ち着ける空間をどこでも作れます。
③ 移動中に使えるポータブルトイレ&給水器
長距離移動では「水分補給」と「トイレ環境」が欠かせません。
専用のポータブルトイレや給水器を用意しておくと、猫も安心して移動できます。
- シートタイプの簡易トイレをキャリーに入れる
- 倒れにくい携帯用の給水器を使う
- 車なら休憩ごとにトイレ・水分チェック
「移動中にトイレを使うかな?」と疑問に思う方もいます。実際、我慢してしまう猫もいますが、用意してあるだけで飼い主の安心感が違います。



トイレと水は“安心セット”。
備えておくだけで猫も飼い主も落ち着けます。
まとめ|猫の引っ越しは「準備」がすべて!
猫にとって引っ越しは大事件。でも事前の準備とちょっとした工夫で、不安をぐっと減らすことができます。
- 引っ越し前の事前準備
- 当日は水分補給と静かな環境を心がける
- 新居では小さな空間から少しずつ慣れさせる
- 便利グッズを活用してストレスを軽減する
「猫がちゃんと新しい家に馴染めるかな…」と不安になる気持ちもよくわかります。
でも大丈夫。準備を整えて、落ち着いて接してあげれば、必ず猫も安心して新生活を始められます。



引っ越し成功のカギは“準備と安心”。
飼い主の心がけひとつで、猫も穏やかに新生活を迎えられます。
猫の壁対策はこちら⇩の記事で詳しく解説しています。









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