
ペット可物件なのに、
「猫の足音がうるさい」と苦情が…どうしたらいいの?



夜中の運動会・ジャンプ音・鳴き声…。
猫に罪はないけど、ご近所が気になって眠れない



でも、賃貸だと大がかりな防音工事はできないし…
そんな猫の“音問題”に悩むあなたへ。
この記事では、賃貸でもできる「猫の音対策」と「おすすめ防音アイテム」を9つ紹介します。
筆者は元・動物看護師で、現在は宅建士として不動産業界に勤務。
猫にしつけはできません。
でも、住環境は整えられます。



あなたと猫ちゃんが静かに安心して暮らせるヒント、ぜひ最後までご覧ください。
猫可賃貸で隣人とトラブルにならないために注意することは、こちらの記事で詳しく解説しています⇩


ペット可物件でも猫の「音」で苦情が来るのはなぜ?
「ペット可物件なのに、猫の音で苦情が来た…」
そんな声、実は珍しくありません。
ペット可=防音万全、というわけではないため、油断していると隣人トラブルに発展してしまうケースもあります。
ここでは、なぜ「ペット可物件」でも猫の足音や鳴き声で苦情が起こるのかを2つの視点から解説します。
そもそもペット可=防音OKではない
「ペット可物件=音が気にならない」は誤解です。
実際には、防音性能が高くない物件でも“ペット可”として貸し出されているケースが多く、足音や鳴き声が問題になりがちです。
- 木造アパートでも「ペット可」とされている物件がある
- 「小型犬想定」の防音レベルで猫の足音に対応していない
- 築年数が古く、遮音材の施工が甘いケースも
「ペット可」表記はあくまで入居の条件であり、防音性の高さを保証するものではありません。
でも、“ペット可”なら音には配慮されているって認識してしまう気持ちもわかります。
しかし、大家さんが“ペットを許容する”というだけで、設備や構造が対応しているとは限らないのが現実です。



「ペットOK」って言葉に安心しちゃいがち…
でも、物件の“構造”まで見るのが本当に大事です!
気づきにくい「生活音」が隣人を刺激する理由
猫の出す音は“静かそう”に見えて、実は周囲にとって気になる生活音になっています。
特に夜中や早朝の時間帯は、
「ドスン」「ガリガリ」「ダダダッ」といった突発的な音が耳に障る要因になりやすいです。
- ジャンプ→着地音が振動として下階に響く
- 夜中の運動会が隣の寝室にダイレクトに響く
- 壁をガリガリする音が「不審音」に聞こえることも
猫を飼っていると「これくらい大丈夫」と思いがちですが、
聞こえる音の感じ方には個人差があります。
「うちはそんなに走り回ってないと思うんだけど…」
そんな声もありますが、実際には“振動音”として意外と広範囲に響いている可能性があります。



猫の音って想像以上に「響く音」なんです!
人によってはストレスに感じてしまうことも。
賃貸で苦情が来やすい猫の“うるさい音”5つとその理由
猫は犬より静かだと思われがちですが、
実は「音の質」が異なり、近隣にとっては意外とストレスの元になります。
ここでは、実際に賃貸で苦情につながりやすい「猫の音」を5つ厳選し、理由とともに解説します。
1. 高いところからの着地音(ドスン)
猫が棚や冷蔵庫の上から降りる「ドスン!」という音は、下階にとても響きやすいです。
特に早朝・深夜など周囲が静かな時間帯は、
振動音がダイレクトに床や壁を伝ってしまいます。
- 冷蔵庫や棚の上から一気にジャンプ着地
- カーテンレールやキャットタワーから降りる音
- 家具の端から床に降りた瞬間の「ドンッ」
「猫は軽いから音なんて出ないでしょ?」と思うかもしれませんが、
勢いがついたジャンプは意外なほど“ドン”と響きます。
特に集合住宅では、下の階にとって大きなストレスとなることも。



体重4〜5kgの猫でも、
ドスン!という振動が夜中に響くとかなり気になります…!
2. 大運動会(夜中のダッシュ足音)
猫が突然スイッチが入ったように走り出す「大運動会」。これが想像以上にうるさいんです。
特に深夜・明け方に起きることが多く、
床を伝ってバタバタッと響く音が苦情の原因になりやすいです。
- 夜中2〜4時ごろに家中を猛ダッシュ
- 走って滑って家具に激突→ガタン!
- 1匹でも多頭でも、運動会は起きる
「遊んでるだけだし、すぐ終わるから大丈夫でしょ?」という声もありますが、
住環境や住民のライフスタイルによっては「騒音」として深刻に受け取られます。
猫にとっては自然な行動でも、隣人にとっては睡眠妨害になる可能性があるという視点を持つことが大切です。



うちは2匹飼いだけど、1匹だけ毎晩運動会しています…。
性格にもよりますね。
3. 鳴き声(寂しさ・発情期・要求)
猫の鳴き声は、特に「低く響く声」や「繰り返し鳴く声」が隣室に響きやすいです。
猫は静かに見えて、意外と自己主張が強いタイミングがあり、
それが「うるさい」と受け取られるケースがあるのです。
- 発情期の「アォーン」「ナォーン」と響く声
- 夜中の「かまって〜」という連続鳴き
- ごはんの要求や来客への警戒鳴き
「うちの子、たまにしか鳴かないから大丈夫」と思っていても、
音が壁を伝って意外なほど響いている可能性があります。
特に鉄骨系や木造のアパートでは、鳴き声が“生活騒音”として伝わりやすいため、注意が必要です。



うるさいよ!って言っても、
言うことなんて聞いてくれません(笑)
4. 爪とぎ・壁をガリガリする音
猫が「ガリガリ…バリバリ!」と爪をとぐ音は、想像以上に響きます。
とくに壁・柱・ドアなど建物に爪を立てる場合、その摩擦音が壁を伝って隣室へ響きやすいです。
- 壁紙をバリバリと削る音が断続的に聞こえる
- 家具や柱をガリガリする低く響く摩擦音
- 深夜・早朝に突然始まってびっくりされる
「爪とぎなんて一瞬で終わるし、気にするほどじゃない」と思われるかもしれません。
しかし隣の壁1枚を隔てた場所で“断続的に”聞こえると、睡眠や集中を妨げるレベルになってしまいます。



人にとっては“ちょっとした音”でも、
隣人にとっては「謎の不快音」になることも…!
5. トイレの砂かき音(意外と響く)
猫がトイレ後に「ザッザッ」と砂をかく音も、意外な盲点です。
砂をかく音は軽そうに思えますが、
プラスチック製トイレと床材が共鳴して響きやすいのが特徴です。
- 夜中に「ザッザッ…」と長時間砂をかく
- プラスチック製の床とこすれて反響音が出る
- 下階に「コツンコツン」と振動が伝わることも
「あの砂かき、そんなにうるさいの…?」と驚く方もいると思います。
でも、猫によっては数分間も掘り続ける子もいて、静かな夜ほど響くという声は実際に多く寄せられています。



静かな夜に限って延々ザッザッ…(笑)
床にマットを敷くとかなり軽減できますよ!
賃貸で猫の足音を静かにするおすすめ防音アイテム3選
猫の足音や着地音を和らげるには、防音アイテムの活用が有効です。
特に「床に響くドスン」「夜中の運動会」を軽減するために、
振動吸収・音の拡散防止の工夫がポイントになります。
ここでは、賃貸でも簡単に導入できる防音アイテムを3つ厳選してご紹介します。
1. 厚手カーペット・防音マット
もっとも基本かつ効果が高いのが、厚みのあるカーペットや防音マットの設置です。
猫が飛び降りる場所・走るルートに敷くだけで、足音や着地の「ドスン」を大幅に軽減できます。
- 厚み10mm以上のジョイントマットがおすすめ
- 撥水・防汚タイプならお手入れもラク
- 滑り止め付きだと猫がダッシュしてもズレにくい
「全部に敷くのは大変…」という声もありますが、
まずはジャンプの多い場所・寝室の近くからでOKです。



我が家も寝室だけ厚手マットにしたら、
下の階からのクレームがなくなりました!
おすすめのマットはこちら⇩
2. ジャンプ抑制用のステップ配置
猫が高所から一気に飛び降りるのを防ぐには、ステップ(段差)を設けるのが効果的です。
ジャンプの“高さ”と“勢い”を分散できるため、着地音がかなり抑えられます。
- キャットタワー→棚→床、のように段差をつくる
- 家具の横に踏み台を置くだけでも効果あり
- ステップには滑り止めシートを敷くと◎
「勝手に飛び降りるからコントロールできない」と思われがちですが、
通り道を“段差付き”にすることで自然に誘導できます。



いくら猫でも、高すぎるところから着地すると骨折の心配があります。
だからこそ、ステップがあると安心ですよ。
収納としても使える猫ステップはこちら⇩
3. 生活動線を変える工夫
猫が走り回るルートを変えることで、音が響きにくいエリアに誘導することも可能です。
カーペットのある部屋へ誘導したり、廊下やキッチンなど「反響しやすいエリア」へ行けないよう工夫するのも有効です。
- 扉を閉めて反響しやすい部屋への進入を防ぐ
- カーペットの部屋におもちゃや爪とぎを集中
- 夜間はゲートでエリアを区切るのも◎
「猫の行動は自由だから、動線なんて変えられないよ」という声もありますが、環境で“誘導”することは可能です。



できれば夜はリビングで過ごしてもらうと◎
おすすめのゲートはこちら⇩
賃貸で猫の鳴き声を軽減するおすすめ対策アイテム3選
猫の鳴き声は、足音と違って“ピンポイントで響きやすい”音。
特に夜間や留守中の鳴き声は、隣室トラブルにつながりやすいです。
対策のカギは「猫の不安や退屈を軽減すること」。
そのために役立つアイテムを3つご紹介します。
1. ストレス解消おもちゃ・自動給餌機
猫の「退屈鳴き」「構って鳴き」を防ぐには、遊びや刺激を与えるグッズが有効です。
自動で動くおもちゃや、決まった時間におやつが出る機械などは、
ひとり遊び中も安心感があり、鳴く頻度を減らせます。
- 自動回転羽根などの電動おもちゃ
- 時間設定できる自動おやつマシン
- 知育おもちゃ(おやつ探し系)も◎
「そんなに遊ぶタイプじゃないんだけど…」という子でも、
お気に入りの1個を見つけてあげるとストレスがかなり減ります。



うちは自動給餌器を導入してから
「鳴いて要求」より「静かに待つ」ようになりました◎
おすすめの自動給餌器はこちら⇩
2. 鳴き声ケアのアロマやフェロモン製品
フェロモン製品や猫専用アロマは、「なんとなく不安で鳴く子」に効果的です。
特に「留守番中に鳴く」「引っ越し後に落ち着かない」など、
環境要因からくる鳴き声にはリラックス系の香りが有効とされています。
- フェリウェイなどフェロモン拡散ディフューザー
- リラックス効果のある首輪やスプレー
「アロマって猫に危なくないの?」と不安に思う方も多いですが、
猫専用・獣医師監修の製品を選べば安心です。



フェリウェイは、
私が動物病院に勤めていたときにも使用していました。
口コミも高評価が多い印象です⇩
3. 留守番中に安心できる環境づくり
そもそも猫が「不安で鳴く」状態にならないよう、安心できる空間を整えるのも大切です。
留守中や就寝中など、構ってあげられない時間帯に、
猫が落ち着ける“安心スペース”を確保しておきましょう。
- ケージやキャリーを毛布で囲って安心できる隠れ家に
- 人のにおいがする衣類を入れてあげる
- テレビやラジオで「生活音」を残すのも◎
「うちの子、普段は堂々としてるから平気でしょ?」と思っていても、
実は“見えない不安”を感じて鳴いているケースもあります。



人間の気配が感じられる工夫だけで、
留守中の不安鳴きがピタッと止まる子もいますよ。
夜だけケージに入れて、「寝る時間だよ、安心できるよ」って教えてあげると◎
おすすめのケージはこちら⇩
猫の防音グッズを選ぶときの3つのポイント【失敗しないために】
「とりあえず安い防音マットを買ってみたら、滑る・薄い・ずれる…」
そんな失敗をしないために、防音グッズを選ぶときに押さえるべき3つのポイントを解説します。
1. 貼って剥がせる・置くだけの簡単施工
賃貸の場合、壁や床を「現状回復」できる状態に保つことが絶対条件。
そのため、防音マットや壁面シートは「剥がし跡が残らないタイプ」が安心です。
- シールタイプは「賃貸OK」と明記されているかチェック
- 置き敷き型のカーペットやマットはズレ防止シートと併用
- 工具や両面テープ不要の簡単設置が◎



壁や床を守りつつ、引っ越し時にすぐ撤去できるタイプを選びましょう。
2. 厚みは10mm以上&滑り止め付きが安心
猫の足音やジャンプ音をしっかり吸収するには、
マットの「厚み」が重要です。
薄すぎると音が吸収されず、結局苦情のもとになってしまいます。
- 最低でも10mm以上の厚みがある防音マットを選ぶ
- 表面が柔らかいコルク・ウレタン素材が◎
- 裏面に滑り止め加工があるものがズレにくく安全



「厚い=防音効果が高い」ですが、
掃除や家具移動とのバランスも見て選びましょう。
3. 撥水加工で洗えて衛生的
猫の生活エリアに使うマットやカーペットは、
汚れや粗相にも強い素材を選ぶのが基本です。
特に吐き戻し・トイレ外の粗相があったとき、洗えないタイプだとニオイやカビの原因にも。
それに、飼い主さんのストレスも半端ないですよね。
- 撥水加工されていて、水拭き・丸洗いができる
- 布系素材よりも樹脂系・合成素材が乾きやすく衛生的
- 猫がなめても安心な低刺激素材を選ぶ
長く使うなら、「お手入れのしやすさ」も必須条件です。



防音・安全・衛生の3つをクリアすれば、
猫も人も快適な暮らしが実現できます!
宅建士が解説!猫の足音・鳴き声が響きにくい賃貸物件の選び方
防音グッズで対策するのも大切ですが、
最初に「防音性の高い賃貸物件」を選ぶことが、猫との快適な暮らしの土台になります。
宅建士としての視点から、猫の足音や鳴き声が響きにくい賃貸物件の選び方を3つに分けて解説します。
猫の足音が響きやすい建物構造とは?
猫の足音やジャンプ音は、木造や軽量鉄骨の建物ではとても響きやすいです。
とくに夜間の大運動会や高い場所からの着地音は、
床や壁を振動として伝わり、隣人トラブルの原因になります。
- 木造:もっとも振動が響きやすい
- 軽量鉄骨造:構造は頑丈でも、音が筒抜けになりがち
- 築年数が古い:遮音材が十分でないことが多い
「ペット可」と書かれていても、このような構造だと音トラブルのリスクは高めです。
「でも、木造でも管理がしっかりしてれば大丈夫なのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
たしかに一部の高級木造は遮音対策がされていますが、
一般的な賃貸では構造自体が音に弱いため、期待しすぎは禁物です。



構造は“後から変えられない”ので、
最初の物件選びがめちゃくちゃ重要です!
防音性が高い構造(鉄筋コンクリートなど)の見分け方
猫と静かに暮らしたいなら、鉄筋コンクリート造(RC)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)がおすすめです。
RC・SRCは、壁や床に厚みがあり、
振動や空気の音を伝えにくい構造になっています。
- 建物情報に「RC」「SRC」「重量鉄骨」と書かれている
- 分譲マンションタイプの賃貸は遮音性が高い傾向あり
- 「スラブ厚200mm以上」ならジャンプ音の響きも抑えやすい
「でも、RC物件って家賃が高いんじゃ…?」と心配になりますよね。
確かに家賃は少し高くなる傾向がありますが、
音トラブルによるストレスや引越しリスクを考えると、結果的にコスパは良いと感じる方が多いです。



見学時は「床を軽く踏んだときの響き」「壁をノックして響かないか」などもチェックしてみてください!
「ペット可物件」でも注意したい契約内容
物件情報に「ペット可」と書かれていても、契約書に細かい制限が書かれていることがあります。
- 「小型犬のみOK」「猫は要相談」など制限付きのケース
- 鳴き声・足音などの騒音は自己責任で対応とされることがある
- 管理規約や自治会のルールで禁止されている場合も
「え、ペット可って書いてたら全部OKじゃないの?」と思いがちですが、
実際には“猫NG”の注意書きが別紙でついてくる例も少なくありません。
入居後にトラブルになる前に、契約前に確認しておくことが大切です。



不動産会社には「猫を飼ってます」とはっきり伝えて、
OKの確認を口頭+書面で取るようにしましょう!
まとめ|猫の防音対策は「環境改善」がカギ!
賃貸で猫と暮らすうえでの「音のトラブル」は、避けて通れない問題です。
ですが、猫の行動や習性を理解したうえで「環境を整えること」で、十分に対策は可能です。
- ペット可物件でも、防音性は自分で確認を
- 猫の足音・鳴き声は“本能的行動”として捉える
- しつけではなく「音が響きにくい環境づくり」がカギ
- 厚手マット・ステップ・ストレス対策アイテムを活用
猫に「静かにして」と言うのではなく、
音を吸収する仕組みを人間側が作ることが、共生への近道です。



静かで安心できる環境があれば、
猫も自然と穏やかに過ごしてくれますよ。








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