
猫が壁でバリバリ…
賃貸なのに、このままだと退去費用が怖すぎる!



マーキングで壁紙にシミが…どうやって掃除したらいいの?



壁紙対策グッズが多すぎて、何を使えばいいのかわからない!
そんなお悩みを、このページでまるっと解決します。
実は、猫と賃貸で暮らすには“壁紙対策の知識”が超重要。
何もしないと、原状回復トラブルや高額な退去費用の原因に…。
筆者は元・動物看護士で、現在は宅建士として不動産会社に勤務。
自宅では2匹の猫と暮らしており、
猫事情に悩まされながらも工夫して快適に暮らしています。
この記事では、猫の習性・心理に基づいた壁紙トラブルの原因と、
賃貸でもできる具体的な対策方法をわかりやすくご紹介します。



猫の爪とぎやマーキングで困っている方、
これから猫を迎える予定の方も、ぜひ参考にしてくださいね。
こちらの記事もおすすめ⇩
猫にしつけはできない!賃貸で壁紙対策を考える前提
「ちゃんとしつければ、壁で爪とぎしないのでは?」
「粗相したら叱れば治るよね?」
そう思う方もいるかもしれませんが、
猫に“人間基準”のしつけをするのは基本的に不可能です。
なぜなら、猫にとって「壁で爪を研ぐこと」や「においを残すマーキング」は、
自然な本能行動だから。
たとえば、以下のような行動は猫を怖がらせて、信頼関係がくずれてしまいます。
- 壁やドアで爪とぎするたびに叱る
- マーキングしたら大声を出して叱る
もちろん、怒りたくなる気持ちはわかります。
「あーー!!」って言いたくなりますよね(笑)
しかし、猫の行動は「しつけ」で変えるものではなく、環境でコントロールするのが基本です。



「猫にしつける」ではなく、
「傷つけられない工夫をする」視点がとても大切です。
次の章からは、猫が「爪とぎ・マーキング」をする理由についてお話しします。
猫が壁で爪とぎをする3つの理由
そもそも、猫はなぜ爪とぎするのでしょうか?
この章では、猫が爪とぎをする理由を3つ解説していきます。



猫の習性や身体の構造を理解しておけば、
対策がしやすくなります!
爪とぎの理由①爪をとがらせておきたい
猫が爪とぎをする最大の理由は、
「古い爪を剥がして、鋭く保つため」です。
猫の爪は層状になっていて、古い爪をバリバリと剥がすことで、新しい爪が顔を出します。
これを自然におこなうのが「爪とぎ」というわけです。
- 狩りや遊びのときにしっかり爪を使えるようにする
- 伸びすぎると自分の肉球を傷つける危険がある
「壁は困るけど、爪とぎ自体は必要なこと」と理解してあげましょう。



だからこそ、爪とぎ自体をやめさせるのではなく
「どこでしてもらうか」を工夫するのが大切です。
爪とぎの理由②ストレスを発散したい
猫にとっての爪とぎは、
単なる「お手入れ」ではなく感情のはけ口でもあります。
特に、環境の変化や来客、外の猫の気配などで
不安や緊張が高まったとき、壁や柱でバリバリと爪をとぐことがあります。
- 引っ越しや模様替えの直後に急に壁で爪とぎ
- 知らない人が来たあとに壁でバリバリ
- 外の物音や鳥に反応して急に走り出す
もちろん、嬉しいときにも爪とぎをします。
猫の爪とぎは「ただの悪さ」ではなく、
感情をコントロールするための大切な手段なんです。



ストレスは完全にゼロにはできません。
でも、飼い主さんが工夫すれば
被害を最小限にすることはできます!
爪とぎの理由③飼い主にかまってほしい
猫はときに
「注目を集めるため」に爪とぎをすることがあります。
とくに、飼い主の気を引きたいときに、わざと目立つ場所で爪とぎをする子も。
「見て!かまって!」という猫なりのアピールなのです。
- テレビを見ているときに壁で爪とぎ
- スマホを見ていると急にバリバリ
- 自分が見ている前でだけ壁でとぐ
一見「困った行動」ですが、飼い主さんとのつながりを求めるサインでもあるのです。



もしかしたら、猫とコミュニケーションが足りない可能性もあります。
怒らずに、声をかけたり遊んであげると◎
猫が壁にマーキングをする3つの理由
壁や家具におしっこをかける「マーキング(おしっこスプレー)行動」は、
猫の習性としてごく自然な行動です。
でも、賃貸住宅ではトラブルのもとになりがち。
この章では、なぜ猫がマーキングしてしまうのかを解説します。
マーキングの理由①縄張りアピール(テリトリーの主張)
猫は自分の縄張りをにおいで示す習性があります。
特に壁や角、よく通る場所におしっこをかけて「ここは自分の場所だよ」と主張します。
これは野生時代から受け継がれた本能的な行動です。
- 引っ越しや模様替え後に急に始まる
- ほかの猫や動物のにおいに反応している
- 来客や家族の出入りが増えたとき
「なんでこんなことするの?」ではなく、
縄張りを守ろうとしているだけと考えてあげましょう。



うちの子は現在マーキングしませんが、
いまだにおしりをプリプリするので戦々恐々としています。
マーキングの理由②発情期やホルモンの影響
マーキング行動は、発情期やホルモンの影響で強くなることがあります。
特にオス猫は、発情期になると壁や家具に尿をかける行動が目立ちやすくなります。
これは異性へのアピールとしてのマーキングです。
- 発情期になると頻繁に壁でマーキング
- メス猫でも発情期に粗相が増えることがある
- 去勢・避妊していない猫に多く見られる
本能的な行動なので、叱っても改善しないケースがほとんどです。



しかも普通のおしっこより格段に臭う…!
家のあちこちでされたときは、絶望です。
マーキングの理由③ストレスや不安の表れ
猫が壁にマーキングしてしまうのは、
ストレスや不安が原因になっていることもあります。
引っ越しや家族構成の変化、騒音など、環境の変化に猫はとても敏感です。
その不安を「におい」で落ち着かせようと、マーキング行動を取ることがあります。
- 引っ越し後、同じ場所で繰り返しおしっこ
- 来客が続いたあとに壁へのマーキングが増える
- 新しい猫やペットを迎えた直後に始まる
この場合は叱るよりも、「落ち着ける環境を作る」ことが最優先です。



猫の気持ちを100%理解することはできませんが、
想像してあげることはできますよね。
賃貸で壁に爪とぎをされたときの対処法4つ
どんなに対策していても、猫が壁で爪とぎしてしまうことはあります。
「やられた…!」と思ったとき、どう対処するかがその後のダメージを左右します。
この章では、賃貸でもできる現実的な対処法を4つご紹介します。
爪とぎの対処法①爪とぎした場所に爪とぎを置く
猫が爪とぎをした場所には、
「ここでやっていいよ」のサインとして専用の爪とぎを設置するのがおすすめです。
猫は一度といだ場所を“自分の爪とぎスポット”として覚えるため、同じ場所で繰り返す傾向があります。
- 壁をといだ場所に縦型爪とぎを立てる
- 段ボールタイプなら手軽に設置しやすい
- 壁に貼るタイプの爪とぎも便利
記事後半でおすすめの爪とぎアイテムを紹介しています。
「ダメ!」と叱るより、正解の場所を提示する方が猫には伝わりやすいのです。



うちの子もやりそうな箇所に設置したら、
爪とぎだけで爪とぎするようになりました。
爪とぎの対処法②爪とぎはできるだけたくさん置く
「爪とぎが1個だけ」では猫にとって足りないことがほとんどです。
猫は気分やタイミングによって場所を変えながら爪とぎをするため、
1つだけだと別の場所(=壁)でといでしまうリスクが高くなります。
- 部屋の複数箇所に縦・横型を分散配置
- お気に入りの寝床や窓際の近くにも置く
- 形状や素材を変えて好みに合うものを探す
ただ、置き型の爪とぎを複数設置すると部屋を圧迫するので、
おしゃれさは少しなくなります。
壁をボロボロにされるか、おしゃれを捨てるか究極の選択…!



以前は1~2個しか置いてなくて、ソファや壁でもバリバリ…
置く数を増やしたら被害が激減しました!
爪とぎの対処法③自分で直せる部分はDIYする
壁紙の軽い傷や剥がれなら、
自分で修復してしまうのもひとつの手段です。
賃貸では原状回復が求められますが、
自力で目立たないよう直せば、退去時のトラブルを避けられることもあります。
- 100均やホームセンターの壁紙補修シートを使う
- 同じ柄の壁紙を一部だけ貼り替える
もちろん、大きな傷は無理せず専門業者に相談するのがベストですが、
軽微な傷ならセルフでOKなケースも多いですよ。



私はDIYできないので、得意な人がうらやましい…!
爪とぎの対処法④退去時の回復に任せる
どうしても修復が難しい場合は、無理せず退去時の原状回復で対応するという方法もあります。
とくに壁紙の広範囲な損傷は、素人のDIYでは限界があります。
無理に手を加えると、かえって費用が高くつく可能性も。
- 入居時の状態を写真で記録しておく
- 退去時に修繕費の見積もりをもらう
- トラブル防止のために契約書の回復範囲を確認しておく
「あれこれ悩むより、正当な費用を払って処理してもらう」という考え方も、賃貸暮らしではアリです。



ただし、金額も内容も任せっぱなしはNG!
見積書や請求書はきちんと確認しましょう。
賃貸で壁にマーキングされたときの対処法3つ
この章では、猫のマーキングの対策を3つご紹介します。



諦めたら試合終了ですよ…!
マーキングの対処法①ペット用消臭クリーナーで拭く
壁にマーキングされたら、すぐに消臭・洗浄することが重要です。
なぜなら、猫のおしっこは、時間が経つほどニオイが定着して取れにくくなるから。
- ペット用消臭クリーナーを使う
- 壁紙の中に染み込む前に、早めに処理
- 再発防止のためににおいの元をしっかり断つ
もちろん、毎回完璧に消臭するのは大変ですし、
忙しいとすぐに対応できないこともありますよね。
記事の後半で猫のマーキング対策におすすめなアイテムを紹介しています。



酸素系や塩素系は猫にとって毒なので、
基本的には使用しない方がいいでしょう。
マーキングの対処法②防水シートやペットシートで保護する
マーキングされやすい場所には、あらかじめ防水対策をしておきましょう。
一度された場所は「においが残りやすい」ため、繰り返し同じ場所にされる傾向があります。
- 壁に貼れるタイプの防水シートを使用する
- 床にペットシートやトイレシーツを敷いておく
- 壁にもペットシートを貼り付ける
- においの残る家具はその場から移動させる
もちろん「見た目が気になる」「手間がかかる」と感じる方もいると思います。



一度すると、何度も同じ場所でやりがち。
収まるまでは防水シートやペットシートで対処しましょう。
【根本解決するなら】早めに避妊去勢手術をする
マーキングの根本的な原因が「本能」なら、それを抑える手段が必要です。
特に発情期や性ホルモンの影響で行動するマーキングは、対策だけでは限界があります。
- 避妊・去勢手術でマーキングの頻度が大幅に減る
- 精神的に落ち着き、他の問題行動も軽減することがある
- 若年期に行うことで、習慣化する前に抑えられる
「かわいそう」「自然のままがいい」と思う方の気持ちもよくわかります。
でも、マーキングが定着すると猫自身のストレスも増えてしまうんです。



猫の避妊去勢手術をすることは、病気予防の面からも◎
【猫×賃貸】壁紙の爪とぎ対策におすすめのアイテム2選
賃貸で壁紙を守るには「爪とぎ防止アイテム」の力を借りるのが現実的。
この章では、「壁紙の保護」「猫の満足度」「原状回復のしやすさ」を基準に、
賃貸で特におすすめのアイテムを2つご紹介します。
①『はがしても跡が残らない!賃貸OKの壁保護シート 』
猫が爪とぎしやすい高さに合わせて、壁にシートを貼るのが王道対策です。
そこでおすすめな商品が、『はがしても跡が残らない!賃貸OKの壁保護シート』。



ここでポイントなのは、「シートの幅」です。
絶対に1m近いものを選んでください。
猫は”のび”をして爪をとぎます。
なので一般的な「40~60cm」では高さが足りないんです。
こちらの90cmがおすすめです⇩
特に賃貸の場合は、「貼ってはがせるタイプ」の保護シートを選ぶのが◎
- 透明タイプで目立ちにくく、インテリアを邪魔しない
- 猫が爪を立てても傷がつきにくい素材
- 賃貸でも安心の「糊残りしないシール式」がおすすめ
「全部の壁に貼るのは面倒…」という気持ちもよくわかります。
でも最初に貼っておくと安心感が段違いです。



うちは引っ越し前に壁の角や通り道にだけ貼りました。
結果、壁紙の損傷ゼロで退去できました◎
②『ガリガリウォール』
「そもそも壁で爪と②させない」ことを目的とするなら、L字型爪とぎが最強。
我が家では一部屋に2つ、廊下にも2つ置いています。
壁に設置するのではなく、壁の角や柱に沿わせて置くだけでOKなので、
賃貸でも安心して使えます。
- 猫が好む縦長タイプで自然と使ってくれる
- 壁の角にフィットするので保護にも◎
- ボロボロになったら本体ごと交換できる
「貼るのが面倒」「見た目も大事にしたい」という人にとって、手軽さとデザイン性を両立した選択肢です。



壁の爪とぎに困っていた実家にもプレゼントしたら、
しっかり使ってくれていました!
【猫×賃貸】壁紙のマーキング対策におすすめのアイテム2選
賃貸で猫のマーキングに悩むなら、壁紙を守るためのアイテム活用が必須。
ここでは「消臭」「保護」の2方向から、実際に役立つアイテムをご紹介します。
①『ぺットといっしょクリーナー』
マーキング跡は、放置せずすぐにペット用のクリーナーで処理するのが鉄則です。
『ぺットといっしょクリーナー』は、臭いや汚れをしっかり消臭してくれるのに、
天然成分のみだからペットに安心なのがポイント!
その他のポイントはこちら⇩
- 一般的な消臭スプレーより酵素分解タイプを選ぶ
- スプレー後は水拭きで成分を残さない
- 繰り返し使って「においの記憶」を断つ
「消臭剤じゃダメなの?」と思う方もいますが、
表面のにおいを隠すだけでは再発防止になりません。



我が家では猫のトイレ掃除やゲロ掃除にも使っています。
②『ペットケア デオシート 足上げワンちゃん用』
気づいたときにクリーナーで掃除できればいいのですが、いつも見張っているわけにはいきませんよね。
そこで、マーキングが頻発する場所には、ペットシートで物理的にガードしましょう。



『ペットケア デオシート 足上げワンちゃん用』は、
1枚で壁も床もガードできるので、設置も片付けもラクチンです。
その他のポイントはこちら⇩
- 透明で目立たず、インテリアを邪魔しない
- レギュラーサイズの約2倍(新聞紙大:60×43cm)だから安心感◎
- 壁に貼るテープでしっかり貼れるのに、はがし跡が残りにくい
「全部の壁に貼るのは大変」と思う方もいますが、
特定の場所だけ部分的に貼る方法でも効果的です。



飼い主さんがお家にいないときは高さのある猫用ケージにいてもらい、
その近くの壁をガードするやり方もおすすめです。
⇩おすすめのケージはこちら
まとめ|賃貸でも猫と快適に暮らせる壁紙対策を選ぼう
賃貸で猫と暮らすには、壁や床のダメージを最小限に抑える工夫が不可欠です。



でも、猫の本能や習性を理解したうえで対策すれば、
賃貸でも安心して猫と暮らすことは十分可能!
- 猫に「しつけ」はできない前提で考える
- 壁紙や建具の爪とぎ・マーキング対策を早めに行う
- 貼ってはがせる素材・DIYグッズをうまく活用
- 心配な場所にはL字型の爪とぎを置いて保護
大切なのは猫も人もストレスなく暮らせる環境をつくること。
ルールと工夫で、賃貸でも快適な猫ライフは叶います。



うちの猫たちも、工夫しながら一緒に暮らしてます。
あなたと猫ちゃんの暮らしが、もっと安心で楽しいものになりますように!









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